霊園側に毎年支払う管理費ブログ:05月25日
一週間位前、おいらは仕事帰りに足が止まりました。
どこからか猫の鳴き声が聞こえてくるのです。
声に引かれて振り向くと、
今歩いてきた道を一匹の猫が横切りました。
少し間隔を置いて、四匹の子猫が整然と並んで、
一生懸命に追いかけて行きました。
まるでカルガモの親子のように…
彼らは、雑草の茂った空き地に入りました。
遠くから見てみると、母の周りでお子さんたちがじゃれています。
なんともかわいい!
年甲斐もなく、
「ミャァ〜」と声を出して呼んでしまいました。
でも、産後のせいか、母はやせ細っています。
乳も出ないかもしれない。
「そうだ!何か食べ物を持ってきてやろう」
おいらは走って家まで帰りました。
台所であちこちを探っていると、
奥さんに「何をしてるの」と聞かれました。
事情を話したら
奥さんに怒られてしまいました。
「餌なんかやったら、そこに居ついてしまうでしょ。
近所の家では、猫が嫌いな人もいるだろうし、
そういう無責任なかわいがり方をしちゃだめよ!」
そういえば、
おいらの家の庭でも
猫がふんをして臭くて弱っています…
「でも、あのままじゃ死んじゃうよ〜!!」
いい歳をして、お子さんのようなことを言っている自分に驚きました。
でも、奥さんの言うことが正しい。
責任を持って飼うことができない以上、
中途半端な温情は禁物なのです。
そして翌6時。
奥さんが「一度だけなら」と、
煮干を差し出してくれました。
「わかった、一度だけ」
と答えて、あめの中を空き地へ走ります。
そこに彼らの姿はありませんでした。
何度も辺りを見渡したのですが…
あめが強くなってきました。
どこかで雨宿りしていることを祈り、
後ろ髪を引かれつつ家に戻りました。